ミャンマー医療協力事業

ミャンマー医療協力事業について

ミャンマーは、現在急成長をとげている国の一つですが、医療においては、インフラの整備および、医療従事者の不足により良質な医療の提供が困難な状態です。
岡山大学は、認定NPO法人日本・ミャンマー医療人育成支援協会とともにミャンマーの支援を行なっており、約30年にわたって交流を深めています。これらの活動を通して、様々な医療機器がミャンマーへ寄付されていますが、機器を保守管理する人がいないため、壊れた医療機器が放置されている現状です。
このような背景で、2015年にミャンマーにて当院の臨床工学技士が「日本の臨床工学技士の役割」について講演を行ない、大きな反響を得ました。そして日本の臨床工学技士のような職種が注目され必要性が高まりました。その後、ミャンマーのエンジニアを3年間で4名日本に招聘し、当院の臨床工学部門にて機器の修理や保守管理の方法、中央管理のシステム、臨床現場での業務やチーム医療への参画を学んでいただきました。
我々は岡山大学が目標として掲げるSDGsを推進しており、その一貫として国際医療協力を積極的に推進していきます。

ミャンマーメディカルエンジニア育成体制強化プロジェクト

2018年6月に日本臨床工学技士会、臨床工学国際推進財団、JICA、岡山大学が中心となりヤンゴン医療技術大学に国内初の臨床工学技士の教育コース(1年間)が開講しました。日本臨床工学技士会から臨床工学技士が講師として派遣され、講義や実習支援などをおこないます。また、将来的には優秀な学生を日本国内の教育機関に受け入れ、修士号を取得してもらい、その後ミャンマーでの教育コースの講師とする計画です。岡山大学では東亜大学、岡山理科大学と連携し、修士の科目履修生の実践的能力獲得のための短期的受け入れを始めとし、専門医療人材の資格制度の構築やミャンマー保健・スポーツ省との連携などの協力を行ないます。
2019年4月に第1期生がコースを修了し、18名のMEが誕生しました。
彼らは国内の総合病院に配置され、ミャンマーにおけるMEの新しい歴史が始まりました。

岡山大学病院の臨床工学部からも講師を派遣して、プロジェクトに参加しております。
学生は非常に積極的で学ぶ意欲が高く、講義内でも活発な質問や議論がありました。

第1期生(2018年10月)

講義は、「生体機能代行装置学」を担当し、主にICUの臨床現場で使用される生命維持管理装置(急性血液浄化、人工呼吸、補助循環装置)に関する講義、実習を行ないました。

第2期生(2019年11月)

除細動器、AED、一次救命処置、麻酔器の学内実習を担当しました。

医学教育強化プロジェクト
(Project for Enhancement of Medical Education: PEME)

ミャンマーにおける医科大学の研究・臨床技術・教育に係る能力強化のための技術協力プロジェクトです。岡山大学はJICAのサポートにより、2015年〜2018年度に毎年2名ずつミャンマー人救急科医師を11週間受け入れ、その後日本での研修を終えた研修員と共に現地のマンダレー医科大学とヤンゴン第一医科大学で救急科普及セミナーを行ないます。

人工呼吸器ハンズオン

当センターの臨床工学技士もセミナー講師として参加しました。 “Hands-on session for Mechanical Ventilator”と題して、人工呼吸管理に必要な呼吸アセスメント方法を説明しました。次に人工呼吸器の構成や簡単なメンテナンスの方法、異常時のトラブルシューティングの説明を行ない、最後にscenarioベースで患者状態に合わせてどのように設定を行なうか、人工呼吸器を操作しながらハンズオンレクチャーを行ないました。

トリアージ実習

災害現場における多数傷病者に対してどのようにトリアージをして、搬送順位を決定していくかをグループごとに討論していただきました。まず腹腔内出血や顔面外傷、緊張性気胸など、最終的に残った重傷患者7名に対して、救急車は3台しかないという状況で、どの患者にどのような処置を行ない、搬送をどういう順位で行なうかを決定してもらいました。その後、現場にDMATがいくことで処置が可能となり、その搬送順位がかわっていくという内容で行ないました。途中、トリアージをどのように行なうか、情報整理をするためにホワイトボードに患者情報を列記させるなど、トリアージを円滑に進めるためのポイントなどについても適宜レクチャーを行ないました。刻々と状況がかわる災害現場で、トリアージの反復の必要性を実感してもらうことができ、非常に活発な討論が行なわれました。

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